一人でやり遂げる面白さ
入社のきっかけは、大学3年時のインターンシップ。先輩社員(女性)の開栓作業に同行する機会があったのですが、その姿がすごく格好よかったんです。小柄な女性だったのですが、大きなモンキーレンチを手にガスメーターに挑む姿を見て、「女性にもこんな仕事ができるんだ。ステキだな」って思いました。
都市ガスは、お客さまのご自宅にあるガスメーター(大元のガス栓)を通って家の中まで届けられます。人が住んでいない家はこのガスメーターが閉まっているので、生活を始めるタイミングでガスメーターを開けて(開栓)、ガス機器やガス漏れの検査をし、安全にガスが使える状態にするのがわたしたちの仕事です。
もともとわたしは、じっとしているのが苦手なタイプ。外に出て体を動かし、お客さまと直接お話ししたいと思っていたので、今は毎日充実しています。とはいえ開栓の現場はほぼ一人での作業ですから、一件一件気が引き締まるし、一人で仕事をやり遂げる面白さも感じています。
今でこそ一人の現場に不安は感じませんが、慣れるまでは先輩が同行し、仕事の手順をマンツーマンで教えてくれました。もちろん手に負えない問題があれば、今でも先輩に電話で相談します。現場では一人ですが、いつでも相談に乗ってくれる先輩がいるのは本当に心強いですね。わたしも近い将来、後輩に頼りにされる存在になりたいと思います。
お客さまに寄り添う気持ちを大切に
仕事にやりがいを感じるのは、やはりお客さまに喜んでいただけた時です。固くなってしまったガス栓を分解して油をさし、動くようにしたとき、お客さまから「来てくれてありがとう」「また何かあったらあなたにお願いする」と言っていただけて、本当にうれしかったですね。それから一人暮らしの女性のお宅へ開栓にうかがうと、「女性が来てくれて安心した」と言っていただけることが多くあります。開栓の現場には、実は女性が求められているのかもしれません。いずれにせよガスの開栓はお客さまと対面し、ご自宅に上がらせていただく仕事ですから、「お困りごとはないですか?」などとお声がけをして少しでもご不便や不安を解消できるようお客さまに“寄り添う気持ち”を大切にしています。
責任の重さ、仕事の誇り
もうひとつ、この仕事で何よりも大事なのは「安全の確保」です。慎重に点検し、ガス機器の使い方などをお客さまにわかり易く伝えることが必要とされます。そしてそれがお客さまの日々の生活を支える仕事であることに責任と誇りを感じています。
開栓がわたしたちにしかできない作業である以上、中途半端なことはできません。万一の事故を防ぐためにも、最後まで気を抜かず基本作業を徹底します。開栓作業は1日に複数件ありますから、1日終わると流石にどっと疲れますね(笑)。そのぶん、達成感も大きいんですよ。
プライド語録
開栓はわたしたちにしかできない仕事。中途半端は許されない。